老眼とレーシック
年齢を重ねていくと近くが見えにくくなってきます。
近いところを見る時目の中の水晶体というレンズの役割をしている部分が厚みを変えることでピントを合わせています。
でも年齢を重ねていくうちにこの水晶体が固くなり、また水晶体のピントを合わせるための筋肉が衰えるなどが理由となって、調節機能が減少し近くが見えにくくなってしまうのです。
この老眼に対してはレーシックなどの視力回復術ができないといわれてきました。
でも、最近は近いところをより見えるようにするいくつかの老眼術が行われるようになってきています。
例えばモノビジョンレーシックという手術がありますが、老眼にも対応できる手術です。
この施術は片方の目で近くを見るように、もう片方の目で遠くを見るように調整する施術です。
ただこの施術の場合、片方が近く、片方が遠くを見やすいという状態になりますので、成れるまでに数ヶ月かかります。
どうしても違和感が取れないという方の場合、再手術を行い近い方、若しくは遠い方に合わせることもできます。
また立体的にものをとらえる感覚が鈍くなることもあるため、車の運転が必須という方には不向きです。
老眼は遠視という状態なので、遠視レーシックを行う事で視力を調整することもできます。
近視の場合角膜を凹状に削りますが、遠視の場合、角膜と凸状に削り屈折力を強くすることでピントを近くに合わせるという施術です。
老眼によって目に疲労感があるという方に効果的な施術です。
この場合も視力安定までに数ヶ月かかりますので、長い目で見た治療が必要です。
細かい文字を見る場合、メガネが必要になる事もありますので医師からの説明をよく聞き、納得がいく場合に受けるようにしましょう。
レーシックではありませんが、マルチフォーカルIOLや、CKという矯正手術もあります。
いずれの施術も老眼が始まってまだ視力が不安定という状態ではなく、老眼状態の視力が安定してから行う事が出来る施術です。
治療、施術に深い理解を持ち、施術することが必要です。